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2006年7月 2日 (日)

MATISYAHU 『YOUTH』

Youth

 レゲェとカテゴライズされるものを一作品通してまともに聴くのは、これが初めてだった。故に、これが単純にレゲェとカテゴライズされるに留まる作品ではないということについては、厳密には分からない。ただ、確かに今まで(僕が)イメージしていたレゲェとは違った多面性を持つ作品だった。

 そもそも、マティスヤフ(と読むらしい)に興味を持ったのは、rockin'onの記事を読んだのがきっかけであった。彼は、(このジャケットからでは分かりにくいかもしれないが、)まずそのたたずまいからしてレゲェを連想するには程遠い存在であった。なんでもユダヤ教のハシディム派に属しているが故のあのビジュアルとのこと。そりゃ、興味持つでしょ?どんな音楽をやるの?って。

 で、実際に聴いてみたが、どうもそんな奇抜さだけが魅力じゃないらしい。記事とかライナーノーツには、ユダヤ教とラスタの精神性におけるリンクがどうのと書かれているが、残念ながら、その辺のことは全く分からない。その精神性がこの作品の核なのかもしれないが、そんなことは分からなくても、この作品は全然楽しめる。(もちろん、分かっている方がより楽しめるし、僕も少しは勉強しようと思う。)

 早急なリズムで幕を開くこの作品は、オープニングとは裏腹に全体的には非常にゆったりとした空気が蔓延している。レゲェそのものの特質であるのか、マティスヤフの特質であるのかは、レゲェ初体験の僕には判断がつかないが、このゆったり感はとても心地良い。そして、彼の多彩な表現とそれに応ずるバックトラックが素晴らしい。正直、最初はトラックの方が好きだったが、トラックはあくまでマティスヤフの表現に呼応しているように聴こえる。それはM②の『YOUTH』における彼の「Let's Go」という掛け声に象徴的に現れている。

 ちなみに、僕はこの「Let's Go」という掛け声が大好きだ。大変、冷静で適確な「Let's Go」。(そもそも、僕が思うに「Let's Go」というフレーズはとても難しいのだ。)彼の豊かな表現力の一端だと思う。

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» MATISYAHU @ Zepp Osaka 8/13(日) 2006 [Don't trust under 30.]
マティスヤフは個人的には今年最もBreak Throughなアーティストでした。アルバムも超カッコ良かったし、ジャムバンド・シーン出身でライブが凄いらしいし、おまけにアルバムはビルボード初登場4位という大ヒットで押しも押されぬ存在となったマティスヤフが生で観れるなんて期待するなという方が無理ですね。後方で「Creeping Death」とか「For Whom The Bell Tolls」といったヘッドバンガーズ・メタル・クラシックスを炸裂するメタリカのステージを後にして行って参りましたマティスヤフ... [続きを読む]

受信: 2006年8月21日 (月) 01:59

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